異世界旅行記

所謂、コンサート備忘録。

ガラスの眼をした猫は今(BUMP OF CHICKEN TOUR 2017-2018 PATHFINDER)

 誰も気にしないようなことをずらずらと語りたくなってしまったのは、このようなブログを見つけてしまったせいだ。

 

shiomilp.hateblo.jp

 

 

 

 同世代の彼のブログは、ひどく刺さった。ある種の恥ずかしい自己開示を、宝石のように煌々と輝くその感情を、丁寧な糸で紡いでいるその文章は紛うことなく美しかった。

 

  こういう文章を見ると、感動すると同時に、どこか異常に悔しくなってしまうのは、私が才悩人だからだろうか。

今年のツアーについてと、BUMPについて思うことを、残しておきたくなったので、

私の感情を分別するべく、残しておく。

 

 

 

 

 去年も、私は参戦ブログを書いた。

 

tureduure.hatenadiary.jp

 

 

 去年書いたブログに、そこに乗せた感情に、勿論嘘はないのだけれども、そこにはあまり自分の鬱屈とした感情を載せないようにしていて。

「ほんとのほんと」は別のところにあって。

 

それも無性に書き残したいと思ったのだった。 誰も気にしないようなことでも、それでも自分にはオオゴトなのである。

 

 

 

 

私とBUMP OF CHICKENとの出会いは、 嫉妬から生まれた。

 

中学の私は、鬱屈とした感情をありきたりな言葉で、自己満足に文章化していた。 私の友人もまた、ポエムなんかを書いていた。 彼女は私にポエム集を見せてくれた。 そこに、痛烈に光る文章を見つけた。

 

「午前二時 フミキリに望遠鏡を担いでった…」 素直に魅了された。

 

 世界が広がる予感がした。

 それをそのまま伝えるのが悔しくて、 「詩は素敵だけど、ポエムとしては、この反復要らなくない??」と言った。

  すると彼女は、「それ、BUMP OF CHICKENというバンドの曲だよ。」と、笑って答えた。 「アルバム貸そうか?」とも。

 

無論、借りた。 彼女の貸してくれた「jupiter 」と「THE LIVING DEAD」。

 

  どの曲も、言語化できないもやもやとした感情が言語化されていて、一曲一曲がひとつの短編小説を読むような感覚だった。特に、「K」は意味に気づいて中学の私はゾッとした。

 

惚れた。

 

…そこから私の生活の一部に、BUMPが加わった。 テスト期間にラジオの公開収録に行ったり、高校の読書感想文に言葉の持つ魅力を語るうちに、原稿用紙4枚中3枚がBUMP OF CHICKENの魅力を伝えるものを出したりした。

 

「神に誓うな己に誓え」という藤くんの言葉を待ち受けにして、生きていたりも。

 

 

 そして、初めて買ったBUMP OF CHICKENのアルバム、「orbital period」。

 分厚い物語を紡ぐ、分厚いブックレット。

キラキラとした曲たち、の中にある「才悩人応援歌」。

 

  「才悩人応援歌」は初めて聴いた時から、「私の曲だ……!!!」と思っている。 才能のない私、それでも何かに憧れている私、言葉にできない感情が見事に言葉になっていると思った。 それをBUMP好きの友達に語ったら、「あれは、私の曲だよ」って言い返されたりした。 あの曲の最高に好きなところは、結局、自分の応援歌は自分で歌え、ってところです。

 

 

 あんなに私は救われたし、救われた人の多い曲だと思うのに、 「誰かのために歌われた歌などない」 って歌い切ってしまうところに、最高に痺れている。

 

 

 まぁその他にも痺れる曲はたくさんあって、それを語ってしまうと日が暮れるから割愛するけれど、とにかく、私はBUMP OF CHICKENの曲に、藤くんの言葉に救われてきた。 

 

BUMP OF CHICKENの泣きたい時に隣に居てくれるような、そっとハンカチを差し出してくれるような歌詞に救われてきた。はたまた、言語化できない、けれど幾多にも広がるある種の絶望を明確に言葉にしてくれた歌詞に元気付けられることも多かった。藤くんの語る言葉は、潜在的二人称のように感じられて、私はあなただし、あなたは私だという哲学的な、文学的な香りに酔いしれていた。

 

 

 そして、初めてライブに行ったのは、2012年の「GOLD GLIDER TOUR」。

本当は2008年の「ホームシップ衛星」に死ぬほど行きたかったけれど、受験期のバタバタでチケットが取れなかった。そこから、ツアーが中々なくて(生みの苦しみ期だろうな…)、やっと参加できたツアー。

 

 

ただただ、楽しくて幸福度数の高いライブだった。正直、興奮しすぎていて、何の曲をやったかとか、きちんと覚えていないけれど、「あの時聞いた曲を忘れても、あの時いたことは忘れない」である。ああ、最高だった。

 

 

そこから数年ライブはやらないだろうな、とその時は、ライブの思い出に存分に浸ろうとしていたら、次の年も、その次の年もあった。もちろん参加した。その次の年は、Mステにも紅白にも出演した。本当に驚いた。

 

 

 そうやって、日常でBUMPを聴いていたから、「ray」で、「楽しい方がずっといいよ 誤魔化して笑ってくよ」という歌詞を聴いた時に、あぁ、BUMP OF CHICKENは随分遠いところに行ってしまったな…置いてかれたな…って思ったのが正直なところだった。

 

 

 「楽しい方がずっといい」なんて分かってる。

  そんな風になれない夜にあなた達が生んだ「その時だけのメロディー」を大切に聴いてきたけれども、楽しくなれなくても、そこを懸命にもがいていく強さを、弱さを教えてくれたのがあなた達なのに、「楽しい方がずっといい」なんて、あなた達からじゃなくても嫌という程教えられているし、あなた達にそう言って欲しくなかった、と強く思ってしまった。

 

  そもそも、売り方が露骨に変わって、何だか私の知っているBUMP OF CHICKENと違うと戸惑ってしまって、一時期、距離を置いてしまった。

 

 

 

 

それでも、どうしようもなく辛い時に聴くのはBUMP OF CHICKENだったし、一緒に泣いてくれるのもBUMP OF CHICKENだった。 去年ライブに行って、とても楽しかったけれども、なんだかプラスの因子が強くて、眩しいな……何だか遠いところに行ってしまったなと思った。

 

 

 

 まぁそんな感じで生きてきて、20周年最後の日、2017年2月10日に発表した「リボン」をきいて、もうなんか、なんかもう、「BUMP OF CHICKEN」という存在が私の中で想像以上に大きくなっていて、もうもはや、好きとか嫌いとかでないのかもしれないということに気づいてしまった。

いや、本当はもう気づいていた。

 

 


BUMP OF CHICKEN「リボン」

 

 

 

 「リボン」は、20周年の最後を彩るに相応しい曲で、BUMPからファンへのラブレター、でもあるけれども、それよりも色濃いのは、 藤原基央から他のメンバーに向けたラブレターという意味合いが強くて、「BUMP OF CHICKEN」という場所を愛している本人達を見て、もう何だか私の変なこだわりは何なんだろうって思って、もうそういうのどうでもいいや、好きな人達が幸せそうなら、それは素敵なことだなって思った。

 

「嵐の中をここまで来たんだ」と、BUMP OF CHICKENを船にたとえるBUMPらしい導入。そこから、過去の曲たちを想起させる言葉たち。愛だなと思った。 そして、「君の勇気を僕が見れば星だ 並べても同じでありたい」「赤い星並べてどこまでも行くんだ」という歌詞。

 

この辺は、「三つ星カルテット」で描かれている藤原基央から見たBUMP OF CHICKEN、 「BUMP OF CHICKEN」の象徴だったりすると思うのだけど、三つの赤い星を囲む四つの星・オリオン座のように、無数の星から線を結んでできた星座であるBUMP OF CHICKEN。 

 

BUMP OF CHICKENは、その実藤原基央のカリスマ性によるところが大きいのだけれども、その感性や音楽性は、今のBUMP OF CHICKENのメンバーと過ごしているからこそ出来たもので。彼等と日々を過ごすからこそ、生まれた曲たちで。

 

 もっと演奏が上手かったり、もっと話せる人がいても、その人だったらダメで。

 

 最高に幸せそうだよな、純粋に仲の良い信頼できる人達と楽しいことを楽しくやって生きていく姿をみたいなって純粋に思ったんだよね……。

 

 「君の勇気」というと、チャマことベースの直井由文ツイッターの頻繁な更新とか、物販の販促とかがふと思いついた。 今回のツアーの初日に参戦したのだけれど、そこで物販の話になった時に、チャマが例のごとくガンガン告知していた時に、物販が控えめだったのを受けて藤くんが、「今日は控えめだね」ってなって、「だって、みんなに嫌われたくない…w」と言ってて。(その後藤くんが即座に「嫌わないよ」って言ってた。)

 

 これは冗談ぽく言っているけど、ライブの収益ってグッズによるところが大きいから、やっぱり誰かがガンガン言わなきゃならない部分が多いと思うのですよ。

 

その役割をここ数年、チャマが担っていて。そういう勇気を星だって評してるのかなって何となく思った。 

 

一時期は脱退を考えたギターの増川さんも、前より話すようになったし、笑うようになった。升さんも笑顔が増えた。そういう機微を勇気と呼ぶのかどうかは分からないけど、そういう機微を勇気と呼ぶ人ではありそうだなと思っている。

 

  BUMP OF CHICKENを続けるために頑張っていることを、BUMP OF CHICKENの要が好きで愛している限り、私はBUMP OF CHICKENを好きでい続けるだろうなと思ったのです。 言葉にするとなんか、重いな…(笑)

 

 

 

 そして、その気持ちのままツアーへ。

今回のツアーはアルバムのないツアー。

 

 

 

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 20年のベテランバンドが、「PATHFINDER」と開拓者や探検者を意味する単語をツアー名にしてしまう感じに、彼らの青臭さを感じて、何処かホッとした。

 

今回は、幕張の初日と、ZEPP NAGOYA初日と、ガイシの初日のつもりだ。初日ばかりなのは、偶然である。

 

 今回、幕張初日とZEPPに参加して強く感じたのは、このツアーは、BUMPとファンとのチューニングのツアーなのかなということ。

 思いのほか、昔の曲が盛り上がっているのにメンバーが驚いていたり、こうグルーヴみたいなのを感じていたり、温度を共有している感覚があった。このツアーは2日とも、メンバーが非常に感傷的になっていて、なんだかすごく「LIVE」だなと思った。

 

 

 まあ、プラスの感情も、マイナスの感情も、色々と思ったことはあるけれど、今のところ痛烈に感情の深いところに刺さったのは、ZEPPで久々に歌われた「才悩人応援歌」!!!  

 

私のテーマソング()であるゆえ、正直、今聴いたら、「ファンだったミュージシャン新譜暇つぶし 売れてからはもうどうでも良い」(私が好きになった時点で売れてたわけだけれども(笑))ってなるかなと思ったんだけれども、全然そんなことなかった!!!

 

 むしろ、それをひたすら聴いていた時期を思い出して泣きそうだった!!! 本当大好きが溢れ出した。

 

 ライブハウスでは、本当に運が良くて、かなり近くで見れたのだけれども、ふとした時にメンバーの顔のシワに年齢を感じて。楽しそうな笑顔に、そこに積み重ねてきたものを感じて。なんだか、それが無性に嬉しくて。

 

  あぁ、一緒に歳を重ねてきたんだな…って、無性に感じてもうなんか、はやく30代の世界に行ってみたいなとも思った。その前に20代をもっと真面目に生きなくては、とも思ったけれど。

 

 

 

 最近のBUMPの曲で圧倒的に好きなのは、「記念撮影」なのだけれども、そのことをBUMP好きの友達に話すと、大抵同じ意見である。どこか懐かしいメロディラインなのだろうか、それとも歌詞の感情か。難しいことはわからないけれども、「終わる魔法(青春)の中」にいる私達は、まだ「迷子のままで大丈夫」と言ってほしいのかもしれない。

「今僕(BUMP)のいる未来」に希望を持ちたいのかもしれない。

 


BUMP OF CHICKEN「記念撮影」

 BUMPの歌はそう、多分、私の一歩先・十数歩先を歩いていて、それを北極星にして歩いてきた。 今はまだ過去の軌跡に心奪われることも多いけれども、これから、また、今の眩しさを含んだ曲もまた後々私の道標になっていくんだろうなと思う。 もう、好きとか嫌いじゃなくて、私の心臓に近いところにBUMP OF CHICKENはいるんだろうなってすごく思うのです。

 

  BUMP OF CHICKENが少しでもファンの方を見て歌っていて、何よりBUMP OF CHICKEN自身がBUMP OF CHICKENを好きでいる限り、私はBUMP OF CHICKENから離れられないだろうなって思ってます。

 

 

ガラスの眼を持つ猫は、星(スター)になった。 得意のブルースを聴くことはあまりなくなったけれども、ガラスの眼をした猫の眼は、希望を映すレンズとなって、その時、その時を懸命に映し出していく。これからも数多くの色鮮やかな記念写真を生み出していくだろう。

私はその記念写真を北極星にして、私は私の人生を存分に楽しみたいと思う。

関ジャニ∞の生きる「今」、関ジャニ∞と生きる「今」 (関ジャニ∞「関ジャニ’sエイターテイメントジャム」2017年8月4日・6日公演)

8月4.6日と関ジャニ∞のライブに行って参りました!!!

今回は、フラットな気持ちで見たいと、最大限にネタバレ回避しました。TL追えないのは、つらかったけれども、新鮮な冷静な気持ちで見られたのはとても良かった。

 私の中で、エイトのライブはこれまで正直、「最大の楽しい」をくれるライブだったのだけれども、今回のライブは「痺れて、その才能に嫉妬して、最高に楽しい」ライブでした。

 まず、映像や照明装置がとても良くて、Perfumeみを感じたのだけれども、今回映像や照明等の舞台演出に大倉さんが関わっているという情報を知って、Perfumeのコンサートに行ったという情報が私の中で繋がった感じがした。良いところを取り入れて自分なりに新たに解釈して提示した感じがして、本当に良かった。今回のライブ、嵐の松本さんにも見てほしいわ……。東京、行かないかな…、行って感想ほしいな……。(切なる願望)

 

 

tureduure.hatenadiary.jp

 

 

 

 

以下、盛大にネタバレを踏みますので、ご注意ください。

 

 

 

 

 

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【セトリ】

OP映像

1・HighSpirit

2・勝手に仕上がれ

3・宇宙へ行ったライオン

4・象

5・Traffic

6・生きろ

7・侍唄た

8・夢への帰り道

9・Tokyoholic

10・S.E.V.E.N.転び E.I.G.H.T.起き

11・NOROSHI

MC

12・奇跡の人

13・JAMLADY

14・罪と夏

15・DO NA I

16・キングオブ男!

17・なぐりがきBEAT

18・Answer

19・ノスタルジア

20・SorrySorryLove

21・WASABI

22・えげつない

23・NeverSayNever

24・ナントカナルサ

25・前向きスクリーム

26・今

 

アンコール

27・純情恋花火

28・パノラマ

29・ズッコケ男道

30・青春のすべて

 

 

 

【感想】

今回のライブは、前半はバンド編成のロックな関ジャニ∞

後半は歌って踊る「アイドル」な関ジャニ∞という二部構成だった。

 

OP映像は、ツアー名が「ジャム」ということでジャムのイラストを背景に、

メンバーが紹介されるポップなものだった。そこからの「ROCK」なエイト!!!

ツアーTシャツあるいはそれに準じた衣装で登場!!!

本人たちのインストで始まるの、胸の高まり半端ない!!!

 

そして、「勝手に仕上がれ」!! 正直なことを言うと、前前回のライブで、この曲、最初に聴きたいと思っていたんですよね……。

 

だって、「日常と違う異空間へようこそ ここにいる間は全部忘れてどうぞ」なんて、アイドルに言って欲しすぎるやつじゃないですか~。いや、エイトの場合、言ってくれるんですけれども、歌で言われる感じ最高じゃないですか……。「忘れるーーー!」って大声で言いたい感じ全開でした、ええ。

 

そして、「宇宙へ行ったライオン」、「象」と来て、ふと、

 

 

これ、メトロックのセトリ(に準じたもの)じゃないですか!!!

 

 

と気づいて、ああ、これは、メトロックというアウェーの地からの帰還、

つまりは凱旋公演なのだな…最高だな、この人ら……となったよね。

メトロックに関ジャニ‘SエイターテイメントのTシャツで乗り込み、

JAMのTシャツでの凱旋コンサート、強すぎる……。

 

 そして、錦戸亮作詞作曲の「Traffic」、渋谷すばる作詞作曲の「生きろ」と続く。

 

「Traffic」の最初の錦戸さんにゾクッとするし、錦戸さんのお洒落な曲、本当に好き。

錦戸さんが作詞について「全員で歌う曲だから自分が歌うことだけ歌っていてもしょうがない、全員で歌う意味を見出だす必要がある」「僕はこう思っているんですよ、っていうメンバーに対する提示かもしれない」と音楽雑誌で語っていらしたけれども、「選んできたルートは間違っちゃいないよなそんな迷いも生じてきちゃいます」「果てなく続く旅路まだ見えない困難もあるんだろう いつの間にか増えてた傷も隠していけるかな 後戻りなど出来やしない事 スタート地点で知ってたはずなんじゃないの?」「I’ll just keep driving on going on my way」と、挑戦的かつ自分を鼓舞するメッセージを発信してくれるアイドル最高すぎません? これからもその華麗な運転見て居たくなりません? はぁ…ってなりますよ、ええ。

 

 

「生きろ」は、ライブで7分割でメンバーの顔が映し出された映像を見て、ああ、この曲は、天才・安田章大でなく、ロジックで攻める頭脳派・錦戸亮でなく、感性の人・カリスマ、渋谷すばるが紡いだものだからこそ、より力のある曲だな、と強く実感した。

 

ふと、エイトが単独FCになった第1回の会報を見ようと思って引っ張り出したら、「関ジャニ∞の愛を詠う」というのをいろは順に辿っていくという一言コーナーで、渋谷さんの一言が「生きている。」だった。

ああ、この人は本当に強い人だし、この人が今、こう歌ってくれて救われる人は大勢いるよなと改めて思った。

 

 

そして、そこからの侍唄。4日に参戦した時は、バンド曲ばかりで飽きていないか心配するコメントだったけれど、6日はそういう感じでなかった。そして、6日は侍唄でなく、斉藤和義さんの「歌うたいのバラッド」のさわりを歌うという小ボケを入れてきた!!!

(錦戸さんのお陰で、斎藤さんの曲にも詳しくなったよ、ええ。(笑) )

他の曲を弾くというボケを「いつか、やりたかってん」と言い、そのクセちょっと弾いて躊躇して辞めてしまう錦戸さん、愛以外のなんでもない………。

 

 BIGINさん提供の「夢への帰り道」は、正直、CDで聴いた時も、少年倶楽部プレミアムで観た時も、そんなにピンと来てなかったのだけれども、ライブでバンド演奏聴いて、ああ、「関ジャニ∞」の夢への帰り道になっているな、ああ、やっぱりライブはいいなと思いました。

 

 

そして、Tokyoholic!!! この曲も錦戸亮作詞作曲なわけだけれども、歌詞のガツガツ感本当好き。丸ちゃんの台詞のところが名古屋にまつわるアドリブになっていて、この曲が去年、メトロックを経て、より自分らの曲になってきているなと、しみじみ痺れていました。

ユニコーンさん提供の「S.E.V.E.N.転び E.I.G.H.T.起き」、マルちゃんのベースソロが痺れる「NOROSHI」と続く。

 

そして、MC。

4日は安田さんの「8月11日スパイダーマンが山から下りてきます」(意図;8月11日映画スパイダーマン:ホームカミング公開)からの「ヤスは天然を超えている話」、そしてその中で村上さんが「ヤスは中学の時は頭良かったんだよな、500万点中…」(正しくは500点満点)と天然を炸裂したのと、錦戸さんの「奇跡の人」の歌詞話。

 

6日はつかぽんが話題って話だったかのう。色々と混ざりすぎて、わからなくなっているチキン脳。どっちの日か忘れたけれど、台詞覚えについて、安田さんはノートにひたすら書いて覚える、錦戸さんは一言一句覚えるというよりは、雰囲気で覚える、覚えが早くて他の人の台詞も覚える、他の人に教えてあげることもある、でも自分以上に松岡茉優ちゃんが覚えとか感覚的なことがすごい上手いと言っていたということは覚えている……。

 

そして、さだまさしさん提供の「奇跡の人」は4日に歌詞について言及していたけれども、まぁ、歌詞は置いておいて、横に並んでぎゅっとなっている関ジャニ∞、可愛すぎたから、本当それだけで、もう何でもいいんじゃないかっって思いました。(偏差値3)

 

 

 

 

開演前に流した注意映像をオマージュした映像が入り、そして2部の「アイドル」関ジャニ∞へ……。

その1曲目が安田章大作詞作曲の「JAMLADY」。安田さんの才能、何なの?とちょっと怒りたくなるレベルで天才。パッチ魂の時のように、ゴンドラで上から登場。好き。

夏らしく、噴水の演出も良かった。

 

そして、「罪と夏」。

「今,君の八月のすべてくれないか」というのを、8月に聴ける名古屋に感謝……。8月のメインイベントは間違いなくこれだったので、本当、罪な夏だぜ、ええ。(語彙力)

 

移動しての「DO NA I」。ドナイは、「関ジャム」で、制作の段階から見せていただいて、そこからここに存在しているのだなぁ、すごいな、前見た段階よりガシガシ踊っている印象だな、腰つき最高だな、って見ていました。

 

そして、「キング・オブ・男」。

移動曲だったので、(え、まさかの渋谷すばる錦戸亮の見せ場ないの…? 勿体なすぎるでしょうよ!)と思っていたけれど、移動曲でもちゃんとありましたよ、ええ。ありがてぇ、ありがてぇ……。

 

 

「なぐりがきBEAT」ときて、

三馬鹿の「Answer」!!! ありがてぇ、ありがてぇ…。(2度目)

SMAP兄さんの2TOPやキンキ兄さんじゃないですけれど、同じ時代に生まれて、同じ事務所に入って、同じグループに入って……。3馬鹿の祭壇に見えましたよ、ええ…。かっこよかった…。ありがてぇ、ありがてぇ。(語彙力は捨ててきた。)

 

年下組の「ノスタルジア」も切なくて良かったです。4方向から集まってくる感じ、東西南北「道標」となってくれるような強さがあって、ズーンとした。シンクロダンスみたいな感じも良かった。

 

 

「SorrySorryLove」「WASABI」とガシガシ踊るエイト!!!腰つきええよー!

からの、「えげつない」!!!岡崎体育さん提供曲! 

 

 

まぁ、これは音源聴いた人のすべてが「こんなん、絶対ライブで盛り上がるやん」(怒りに似た歓喜)と思ったと思うのですが、案の定盛り上がったよね。

ラップバトルは4日には少し緊張が見えたのだけど、6日は何か吹っ切れたのか、安田さんや大倉さんが変顔したり渋谷さんも横山さんもちょけたり、丸ちゃんがワキを見せてきて、それに同調して皆がワキをみせてきたりと、THEなチョケ方していてよかった。本当ラップ楽しい。カラオケでも(間奏160秒)じゃなく、表示してくれると嬉しい。

 

 

そして、「NeverSayNever」。この曲が始まる前に、パッチ的素敵スーツで、1人だけネバネバになる映像をここで挿入。この難解な曲との落差凄すぎて、流石だわと。以前のコンサートのWASABIの時の映像みたいなのです、ええ。

この曲も安田さんとか、本当、恐ろしい子だわ……。関ジャニ∞界の北島マヤだわ、本当……。

 

 

 

「前向きスクリーム」と来て、「今」!

「いつまでも此処にいたいけれども 旅立つ夢を見てしまったことを」

「貴方に祈りを捧げるよ さよならまたいつか会うまで」

「今」を本編最後に持ってきたの、ああ、優しく背中を押してくれる感じだな、最高だなと思った。今回のツアー、すごく「今」を感じるセトリだなと思ったのだけど、ライブ後買ったのに読んでなかった雑誌読んだら「今回のアルバムのコンセプトは「今」」とメンバーが言っていて、おお!めっちゃ伝わってきたよ!!と感動した。

 

 

 

そして、アンコール。

浴衣キタ――――――――!

「純情恋花火」キターーーーーーーーーーーー!

夏の浴衣エイト、相変わらず良きだわ、破壊力……。

(ただ、「純情恋花火」単体では、参戦できず映像で何度も見ている「十祭」のものが至高すぎるが。本物の花火はズルい……。)

 

 

「パノラマ」「ズッコケ男道」で会場を縦横無尽に渡って、最後の曲。いきものがかり水野良樹さん提供の「青春のすべて」。

いきものがかりの楽曲が好きな私はこの曲最初からああ、沁みる……。今この曲を歌う意味がある曲だし、そこに「青春のすべて」とつけてしまうの罪深いし、この曲絶対最後の曲だし、最後に聴いたら、ジーンとしてしまうやつやん……。と思ったら、やっぱり最後だったし、やっぱり最高でした。

 

 

 

今回のライブは、「パブリックイメージ」のフィルターを一度外した、「彼等のやりたいエイト」(ライブ)と「多く、ファンに求められているエイト」(踊りのキラキラエイト)を模索した結果の一つの答えをエイト側に提示されたライブな気がした。

ツアーのパンフレットも「ロックミュージシャン」としてのエイトと、「アイドル」としてのエイトを個別に提示したような構成だったし。

お笑いの要素が殆どなかったのも非常に意識的・意図的なもので、「パブリックイメージからの脱却」というところも大きくあるなと思った。

私は正直、グループとしての関ジャニ∞を好きになる前にがむしゃらに明るい曲たちがピンと来てなかったのだけれども、関ジャニ∞を知れば知るほど、この人たちが歌う「がむしゃらに明るい曲」が時に救いの色を持って登場してくることがあって。「この人たち」がこの曲を歌うことに救われる人は少なからずいるだろうな、ちゃんとこの人たちが歌う意味があるんだろうなって思わせてくれる何かがあるなって思う。

一方で本人達の意図しない作用もあったりして、ダブルバインドなところもあるだろうなと最近そういう曲で歌番組に出演するたびに思っている。だから今回そういう曲と適度な距離をとってきたなって感じがあった。

 

丸山さんが4日の挨拶で、「去年のライブと合わせて、いろんなことをやっているエイトを楽しんでください」(意訳)というようなことをおっしゃっていて、去年のライブで多かった、「パブリックイメージ」としての「お笑い」「大阪」の要素も、もちろん大切にしていて、ああ、エイトは1年かけて「関ジャニ∞の今」を華麗に提示してくれたんだなぁと。

 

ファンの見たいエイトなんて、人それぞれすぎるから、とりあえずは「エイトが最高だと思うエイト」を存分に示して、こちら側を更に降伏させて、幸福にさせてほしい。最高だって言わせてほしい。

そして、これからも、更に大きくなっていくエイトの気流を、音楽を楽しむエイトを、アイドルを楽しむエイトを肌で感じていたい。

メンバーの作詞作曲のものだけの、アルバム、楽しみに待ってる!!!

 

2部構成は賛否両論あると思うし、関西ジャニーズ使うなら、もうちょい絡んだれや先輩、あと先輩動いてたら後輩見るわけないやん…(小声)とか、ちょっと思うところはあったけれど、幸福度数の高い楽しいライブでした。

 

あーーーーー、本当に最高の夏でした、

罪な男たちありがとうーーーーーーー!

 

P.S.

 

僕らがつないでいく(「平成中村座」 2017年6月11日・夜公演)

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611日の夜公演の平成中村座に観劇に行ってきました。最高でした………。

色々と書き残したいことがあるので、私の無い脳で思いだしながら、書き残しておこうと思います……。

 

 

tokai-tv.com

 

 

私の歌舞伎の観劇は今回が3度目です。

 

 

 そもそも、私が強く歌舞伎に興味を持ったのは、ひらかわあやさんの『國崎出雲の事情』がきっかけなのですね。

 梨園の御曹司の女の子みたいな男子高校生が主人公で、ざっくり言うと、その男の子と周りの人間が歌舞伎を通して成長していく物語なのですが、この主人公、古典歌舞伎の中にアドリブや新解釈をどんどん詰め込む人間でして(笑)歌舞伎の良さを描きつつ、現代との差異だったりを自然に埋めてくれており、歌舞伎の知識も練り込まれていて、衣装も素敵に描かれていて、話は少々突飛ですが、歌舞伎のハードルの高さを少し低くしてくれる、背中を押してくれる良いマンガに出会って、強く生で観てみたい!と思ったのです。

 

 

 もう一つ強く生で観たかった理由がありまして。それは、中村屋七之助さんを生で観てみたい、と思ったからです。

 私は嵐の松本潤さんのファンでして、中村七之助さんは、潤くんと堀越学園の芸能科の同級生で、ご友人です。よく七之助さんのご自宅に遊びにいかれていたそうで、七之助さんのご家族である故・十八代目中村勘三郎さんや奥様、勘九郎さんとも仲が良く、潤くんはダンスの練習を七之助さんの家の稽古場で行うこともあったとか。他にもエピソードは沢山。

 そういう仲良しエピソード聴かされたら、好感を持たずにいられようか、いやいられない。(反語) という事情で、七之助さんを拝見したいという気持ちがありました。

 

 

 初めての歌舞伎は、2013年9月、ちょうど東京に行くタイミングで行われていた舞台が、勘九郎七之助兄弟のご出演に加え、市川海老蔵さん、片岡愛之助さんといったテレビでも良く見たことのある面々のものだったので、物は試しと飛び込みました。

 そしたら、前半のアクロバットな演目にワクワクしたのと同時に、「吉原雀」の七之助さんの舞を観て、本当に艶やかで、艶やかで、潤くん関係なく、一役者としてファンになってしまいました。色っぽく、動きがしなやかで、こんな女性になれたらなぁ…と強く思ったのを覚えています。「歌舞伎=古くさい・つまらない」の構図が私の中で完全に壊れて、また、生で見たいと常々思っていました。

 

 

 

月日は流れ…。8年ぶりに「平成中村座」が名古屋へ来るという記事を観て、即座にチケットを申込みました。

というのも、七之助さんをまた観たいのと同時に、「平成中村座」自体に非常に興味を持っていたからです。数年前に「平成中村座」の特集を見て、ひどく感激したからです。伝統と革新、その融合の理想形がそこにありました。その時は、NY公演のお話と、大坂城公演の映像だったので、中村勘三郎さんがご存命の頃だったかと思います。屋根が開き、屋外の大坂城と桜が一体化した映像を見て、「かっこいい……」と強く思いました。それを実際に名古屋で観たいと思ったのです。

演目も、歌舞伎を少し勉強すればすぐでてくるだろう超有名どころの「義経千本桜」「弁天娘女男白浪」、中村屋の十八番だという「仇ゆめ」ということでこれは申し込むしかないと申し込みましたよね、ええ。

2階席1列目左側での観劇でした。内容のない感想をずらずらと書いていこうと思います。

 

この公演、イヤホンガイド様様でした。「嵐にしやがれ」で片岡愛之助さんが見えた際、松本さんがパンフレットで観るだけでも十分楽しめるとおっしゃっていましたが、個人的には知識のないうちはイヤホンガイド借りることをお勧めします。個人的に、歌舞伎は知らなくても楽しいけれど、基本的に知って観たほうが楽しいところの多い芸能だと思っているので。時代背景や話の筋、見所や衣装について、観劇に邪魔にならない絶妙なタイミングで入れてくれます。

 

次からうだうだと自分語りをしたところで、ネタバレ込みの感想をうだうだとしていこうと思います。

 

今回夜の部は、3部構成でそれぞれ1部は大体1時間程度でした。

 

 

 

 

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第1部      義経千本桜 川連法眼館」

 

義経千本桜」は、良く聞くし、一度見てみたいと思っていた舞台の一つでした。

 

あらすじ

吉野山中の川連法眼の館に身を寄せている九郎判官義経のもとに、佐藤忠信が参上します。義経は忠信に静の行方を尋あねますが、忠信は覚えがない様子。そこへ静と共に義経が参上した事が伝えられます。実は先に来ていたこの忠信は狐で、親狐が初音の鼓の皮に用いられているのを知り、忠信に化けて静に付き添っていたのです。親を想う子の情愛に心を打たれた義経がその鼓を与えると、喜んだ狐は鼓を手に古巣へと帰って行くのでした。
 本物の忠信から狐忠信への早替りや、狐言葉などの演出に加え、親を思う子の情愛の表現も大きな見どころです。

                 

(「名古屋平成中村座」公式HPより) 

 

 

第1部の狐も、第3部の「仇ゆめ」に登場する狸もなのですが、歌舞伎では動物を演じる際は手を閉じて、グーにして演じるようです。以前テレビでやっていた歌舞伎特集で知りました。今回も例外なくグーの手で終始演じられていました。

ためしに一度30秒ほど手をグーにしてみてください。

 

 

 

 

 意外と違和感を感じるんですよね。その手で優雅に舞うのだから、長年の経験によって培われた素晴らしい所作に惚れ惚れしました。

 中村扇雀さんの狐は本当に狐に見えて、素晴らしかった…。早替えも瞬きするほどの間での変化で驚いたし、人間と狐の演じ分けが素晴らしすぎました。

 中村梅枝さんの静御前は、品があって優雅で美しかったです。

 亀井六郎演じた中村萬太郎さんと駿河次郎演じた中村虎之介さんは、同じ踊りだけれどキャラクターの性格でフリの付け方が違って、全然違うようにも同じようにも見えたのが面白かったです。

 

 

 

 

 

第2部      「弁天娘男白浪 浜松屋見世先の場/稲瀬川勢揃いの場」

 

 まず弁天娘男白浪は、白浪(=盗賊・泥棒)が主役っていう設定が既に面白くて興味を持っていました。私が興味を持つきっかけになった漫画でもとても魅力的に書かれていて、最近私の中で今アツい歌舞伎を題材としたアニメ「カブキブ!」でも取り上げられていて、なにより、嵐の2015年のツアー「Japonism」の中の一曲で白浪五人男をオマージュした演出(ハート泥棒5人組…)があって……という、期待値マックスの中での観劇でした。

 

 

あらすじ

松屋武家の娘と供侍が婚礼の品を選びにやってきますが、娘は万引をしたとの疑いをかけられ打ち据えられます。ところがこれは店の者の誤りだったことがわかり、店側を強請りますが、それを玉島逸当という侍が呼び止め、娘が男であると見破り、実はこの二人が盗人だということが露見します。しかし玉島逸当こそ盗賊の首領・日本駄右衛門で、浜松屋の金を奪い取ろうとする企みでした。その後、追っ手を逃れ、稲瀬川に勢揃いした白浪五人男は名乗りをあげると…
 河竹黙阿弥の七五調の名台詞の数々で魅了する世話物の人気狂言をお楽しみください。 

                   (「平成中村座」公式HPより)

 

 

 

 

期待値かなり高かったのですが、期待値を遥かに超えてきました。

七之助さん、美しすぎる……。お嬢様似合いすぎるし、色気やばすぎるし、艶やかすぎるし、けしからん……と思ってにやにや観ていました。

 

 

 店の者とのやりとりもとても楽しかったです。

 店の者に「名古屋城平成中村座がやっているようですが、ご贔屓の役者などいますか、どれ、当ててみましょう。立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花の七之助丈ですか」

弁天(七之助)「そんな役者嫌いよ」

それで店の者が「じゃあ、中日ドラゴンズに目がない片岡亀蔵丈ですか」

力丸(片岡亀蔵)「そんなやつ嫌いだ」

 

という、限定的な時代時代、場所場所に合わせたアドリブを…。こういうの皆大好きだし、ここですごく皆笑っていた。優しい空間だったなぁ……。

 

 

 

そこから色々あって、男と見破られた途端の第一声にゾクッとしたし、男になってから、足開きすぎだし、めっちゃ足見えるし……脚キレイだし、けしからん………(男だとバレる契機の刺青が足にも入っていて芸が細かいなあと思いました。)、本当にけしからん……、、、とゾクゾクがとまりませんでした、ええ。

 美しく艶やかな七之助さんの印象だったので、立役やっている七之助さんが「男」の色気すぎて、この人強すぎる………、と思いました。立役も結構やっていらっしゃるのでしょうか、どちらもめちゃめちゃ良い…となりました。(語彙力)

「知らざあ言って聞かせやしょう」の名台詞も良かった。

 

 そして、5人が並んだ姿、本当にかっこよかった……。5者5様に良くて、絵画のごとく美しく静止する姿にゾクゾクしました。衣装もとても、綱や松、鳥とキャラクターに合わせたもので、そういう部分を楽しむのも良いなあと思いました。

 

 

 

 

 

第3部      「仇ゆめ」

 

第3部は中村屋の十八番ということで、とても楽しみにしていました。結果、最高だったんですけど、色々と胸熱案件すぎたので、ずっと忘れられないと思います。

 

 

あらすじ                                                壬生川のほとりの野に棲む狸は、島原の深雪太夫に岡惚れしてしまいます。何とかして太夫の心をつかみたい狸は、太夫が憧れている舞の師匠の姿に化けて太夫のもとを訪ねていきます。そして日頃の思いを打ち明けると、日ごろから師匠への片思いに苦しんでいた太夫はその言葉を聞いて大喜び。そんなある日、二人の前に本物の師匠が現れ…
 太夫に惚れた切ない思いをユーモラスな踊りで描き出すところが見どころ。後半は純情一途な狸の姿をしんみりと描きます。おとぎ話のようなのどかな展開の中に笑いと哀愁が漂う作品です。
(「平成中村座」公式HPより)

 

まず、美しい深雪太夫(中村七之助・弟)に恋する狸(中村勘九郎・兄)という構図がまず胸熱で、息の合った姿がとても楽しかったです。七之助さんの演ずる深雪、可愛すぎるし、艶やかだし、狸が惚れるのも分かる…狸同担だぜ…という心持でした。

化けた狸師匠が、キセルを吸うシーン、扇子で演じられていて、落語に通ずる芸能の面白さを感じました。本当に吸っているようにみえるからすごい。(歌舞伎役者でジェスチャーゲームしたら最強そうとか、アホなこと思っていました())

そして、化けた狸師匠と本物の師匠の衣装の家紋が違うのも、粋。狸の足跡の家紋になっていたのでした。こういう遊び心大好きすぎる……。

 

そして、化けた狸師匠が本物の師匠に踊りを教えるシーン(狸であることを知っていてみんなで懲らしめようと一計を案じるシーン)があったのですが、そこの踊りが何分狸なもので、ハチャメチャなんですね。「みゃーみゃー」言ったり。(流石に今そんな名古屋弁使う人いないけれども、アイコンとしての「みゃー」とても嬉しかったです。ここも、その場だけの特別感。「調子はどうだー名古屋!」(CV.櫻井翔)みたいな)

そのハチャメチャでコミカルな踊りの中に、嵐の「ARASHI」のサビの振り付けがあって、潤くんきっかけで中村屋に興味を持った方々に対するサービスなのかなと、テンションが上がりました。こういうエンタメ心好き…ってなりました。(…ここで、まさか、潤くん此処にいる…まさかな…と思って、一瞬ソワソワしたのは内緒です())後、3代目JSBのランニングマンらしき動きもあり、伝統の中に入れ込む新しさがうまいなと思いました。恋ダンスとかいれても面白そうだなと思いました。

 

そして、狸は太夫と結ばれるのには千両箱が必要だと言われて(狸は千両箱がどういうものなのかを知らない)、千両箱を探し回っているところに村の男たちが罠を張るんですね。

村人から逃げ回る狸。

そこでなんと、勘九郎さん、客席に降りてきたんです!縦横無尽に客席を歩いて…。こういうの皆好きなやつだし、70歳くらいの上品そうなマダムがめちゃめちゃに手を伸ばして勘九郎さんに触ろうとしていて、(どこも、オタクってやつは…ふっ)と微笑ましい感じになっていたところに、

勘九郎さん、ある男性を両手でつかんで、どかせたのですね、狸の身代わりとして()

 そうその、どかされ、立たされた人こそ、松本潤……!!私は2階席の端だったのですが、マスクに青いレザーの細身の男性、これは潤松本や…ってすぐわかりましたね、ええ。

考えてみりゃ、ドームの5階席でもわかるんだから、2階ならわからないことがあろうか、いやわかる…。(家族には若干ひかれたが気にしない) 

あのちょっと無茶ぶり振られた感じの、恥ずかしいの照れ隠し感で立っていて、もう可愛い……ってなりましたよね、ええ。

歓声で聞こえなかったのですが、村人は「狸はそんなかっこよくない」と言っていたそうな。聞きたかった。(笑)

勘九郎さんがお礼の手ぬぐい渡されていたようで、花道でふと見た胸元にあった手紙のようなものの正体も分かってすっきりでした。

そして、狸によってたかって攻撃するさまは、「平成ぽんぽこ狸合戦」のようでした。特別悪いことはしていないのに……。悲しい。狸は命からがら逃げます。

そして逃げたタイミングで小屋が開く。グッとくる最後のシーン。人間にやられた狸と師匠と両想いながらも師匠とは結ばれることのできない深雪太夫。深雪太夫は狸の人を愛するけれど結ばれない気持ちがいたいほどわかるので、狸を尊重して、励まします。二人で儚く切なく舞うのです。

前半にコミカルな二人の舞いがあったからこそ、ここでの決死の舞が沁みるのよ……、泣けてくる。けれども、狸は力尽きてしまいます。名古屋城の外壁と桜、外と中曖昧に混ざり合って、何とも夢うつつな空間を作り出していました。

仇ゆめとは、すなわち「儚い夢」。最期の最後に狸は深雪との素敵な時間を過ごして終わります。合体する感じ、現実と幻想が交錯する感じ、とても最高で切なくて美しかった…。

 

潤くんは舞台終了後、すぐいなくなっていたけれど、観客席の後ろで、立ってカーテンコールを見ていて(ちらっと席見てすみません。勿論その後きちんと拍手しました。)、ああ、中村屋も潤くんも最高だなと思いました。忙しい中、名古屋まで来るって労力もすごいけど、刺激を受けられるもの、観たいものを観に来るバイタリティーが松本潤松本潤たる所以で、そういう松本潤だから私はずっと好きなんだろうなと改めて思いました。「かっこいい」だけが理由だったら、ここまでずっと好きじゃない気がするから。

 

最後、松本さんの話になってしまいましたが、潤くんにしろ、勘九郎さん・七之助さんにしろ、「伝統的な様式美」を大切にしていて、そのうえでその芸能を「時代に合わせたもの」に新しさを付与し続けていて、『変わらないために変わる』ということを、上の世代から受け継いできたものをつないでいく、発展させていくという気概をすごく感じる。それって本当にかっこいい。

数年前、大学で、伝統芸能の講義を受講したのですが、その講義で最初にやったことと云えば、「嵐のPVとメイキングを見ること」だったのです。

「大衆芸能」が大衆芸能たる所以があって、その中で素晴らしいものは時代に合わせて形を少しずつ変えながら、あるいはエッセンスとして他の芸能に影響を与えているということが言いたかったようで(花道や宙づり、様式美的な型)。歌舞伎や浄瑠璃も、つまるところ「多くの人を楽しませるもの」だということは変わらなくて、そのための努力というのは続けていかないといけないと、上流階級の特権のようにしては廃れていってしまうというようなこと言っていて、そうだよなぁと強く思ったのを覚えています。

伝統を大切にしながら、その時代に合ったものにしていくたゆまぬ努力をしていく、「僕らがつないでいく」といった気概を持った彼等をこれからも応援していきたいです。

そして、松本潤さんと中村七之助さんの共演、松本潤さんの舞台を心よりお待ちしております!! 本当に素晴らしい舞台をありがとうございました。また、観劇させていただきます!

 

 

アイドルと云う名のジレッタ (2017年5月13日上を下へのジレッタ)

 かなり日が経ってしまいましたが、5月13日、上を下へのジレッタ、観劇してきました。

 元々東京に行く用事があって、機会とチケットが無くて、行ったことのなかったジャニーズ出演の舞台、ぜひ観てみたいというのが前々からあったので、舞台が発表されて、それが東京行く日で、主演が横山さんで、しかも私の愛するブラックジャックの生みの親・手塚治虫氏の漫画が原作とあっては、行きたさしかない!と即座に申込み。運よく当選の運びとなり、見てきました。

 内容が難しそうだったので、原作を読んでから行くことに。原作の混沌さは江戸川乱歩のそれで、読む者を巻き込みつつ異世界へ誘う内容で、とても混沌としていたので、どう舞台化するか、非常に楽しみでした。

 

 

www.bunkamura.co.jp

あらすじ

1960年代、東京。
 自称・天才TVディレクター門前市郎(横山裕)は、その斬新すぎる演出が大手芸能プロダクション竹中プロの逆鱗に触れ、テレビ業界を追われてしまう。門前はこれを機に身辺を一新しようと、契約結婚していた彼のブレーンである間リエと離婚。
 門前は竹中プロをクビになった覆面歌手・越後君子をスターダムにのし上げることで復讐しようとする。が、現れた君子の容姿が実は不器量であったことを知る。しかし空腹となった君子はみるみるうちに絶世の美女へと変貌を遂げる。なんと空腹になると変身するのだ。
 門前はすぐさま芸能事務所『門前プロ』を立ち上げ、芸名・小百合チエと名付けた君子と専属契約を結ぶ。事務所設立および小百合チエお披露目の記者発表を終え、目玉企画としてブロードウェイのミュージカルスター、ジミー・アンドリュウスとの共演を目論む。

 チエには共に上京した同郷の恋人、漫画家の卵である山辺音彦がいた。一緒になるために成功を夢見る貧しい二人……
ある日チエを訪ねてきた山辺が見たのは、仕事の為に空腹を我慢させられ、あられもない姿で写真撮影をしている様子だった。門前は怒り狂う山辺をなだめながら外へ。そのままビルの建設現場でもみ合い、山辺は足を滑らせ、ビルの土台と地面のすき間の穴に落ちてしまう。山辺の死を確信して呆然とする門前
 しばらく時が過ぎ、門前は芸能界での大きな仕事に失敗し、落胆の日々を送っていた。そんな中、荒唐無稽な妄想(ほとんどはかつてボツにした漫画のアイディア)によって作られた、夢とも違う『ジレッタ』と呼ばれる世界を彷徨い生きていた山辺と再会。『ジレッタ』の世界を体感した門前はすっかり魅了される。

「テレビなんざぁ今にラジオと同じ空気みたいな存在になる。大衆はもっともっとあくどい刺激を求めるようになるんだ。じゃあそいつは何か? その世界へ自分ごと飛び込めるような刺激……『ジレッタ』さ!」

 門前は『ジレッタ』で再起を図り、自分を追放した芸能界にも復讐を企てる。それはやがて政治の世界をも巻き込んでいく

(引用:上を下へのジレッタ公式HP)

 

 

で、結果、非常に面白かったです。

まず一番に言いたい。「妄想歌謡劇」と銘打っており、最初の最初のから歌で楽しかったのだけれども、最初の最初から、「全てまやかし 全ては虚構」「どれも演出!どれもたてまえ!」とアイドルに歌わせてしまうのは、最強で最高。ずるい。

途中に出てくる元アイドル達のパートの歌も、「全てまやかし 全ては虚構」という部分を強調・補足するようなもので、芸能界のどす黒さをサラッと歌詞に落とし込んでしまっているの、本当にゾクゾクする。

 

 

そして何よりも、セットの無駄の無さがすごい。本当に無駄がない。転換の間に少し息をつくという間もないくらいに。絵巻物のごとく、繰り広げられる美しさだった。

ステージ上に何層かの踊り場を作っているのだけれども、幕をさげて時にスクリーンとなり……。スクリーンの出し際が本当に無駄がない。そこまで大きくない舞台だからこそ出来るというところもあると思うのですけれども、あの大きさを最大活用した感じが本当に最高だった。

 

 

舞台が「虚構」ということで、殆どのシーンのどこかしらに、漫画的なモノ(イラストで描いた家具や景色)が配置してあり、それが、妙な違和感を醸し出していて、虚構と現実の狭間をうまく表現しているなと思った。

 

 

「妄想歌謡劇」ということで、面白いクセになる歌がいっぱいあって、とても楽しかったです。横山さんもそりゃ当然歌うシーンが多くて、横山さん自身常々「歌は上手くない」って仰っているし、そりゃ歌で圧倒的に魅せるという感じではなかったけれど、私は門前としてすごく「良かった」んですよね。(というか、私横山さんの声が結構好きという所もあると思うのですが。同調してくる声というか、丸い声というか。)

そして、門前のキャラクターが、すごく横山さんとダブるところが少なからずあって。歌を、声を通して同調する感じ。ゾクゾクする感じ。最高に良かった。

門前のキャラクターのビジュアルもそうなんですけれども、原作読んでうっすら感じていたことが、舞台観て、「あっ、門前が居た……」って思ったんですよね。

敏腕プロデューサーな門前。元妻のリエが「あなたが人を驚かせる時、喜ばせることを楽しんでいたけれど、それ以上に自分が楽しんでいた。」(意訳)みたいな台詞があったのですが、ドッキリだったり、エイトレンジャーだったり仕掛ける横山さん、とても楽しそうだよなとか、そんなこと考えてみたり。

「有能だけど不器用」「何処かかけているからこそ、何処か強い引力がある」、そんな感じが、ひしひしと伝わりました。圧倒的に突き放す歌声ではないからこそ、気持ちが伝播する感じがあって、とてもよかった。本当に良かった。あと、演技、良いなあ……と思って観てました。門前が居た……

 

 

 歌姫を演じた中川翔子さんは、「走り出した思いが今でも~」という歌をどこかの歌番組で聞いたくらいだったんですけど、歌声切ねえ、上手い。そして、しょこたん可愛いかった……。中川さんは、太った本来の姿の君子、スレンダー美人な小百合チエへの転換とても大変だったと思うんですけど、すごくスムーズになさっていて、練習の賜物だなと思いました。(ただ、君子が山辺に、君ちゃんと呼ばれていて、そのシーンに横山さん居て、たまに混乱した())

 

 本仮屋ユイカさんは凛とした美しさを持った方で、横山さんと並ぶと二次元が過ぎるのでは……と思いました、ええ。綺麗だった。コミカルな本仮屋さん、あんまり印象なかったから、とても新鮮な感じでした。

 浜野健太さんは、存在感すごい!!!毒っ気と純粋さを共存させた演技で、ゾクゾクってなったり、クスクスってなったり、シクシクってなったり、そういう感情の揺れ動きが伝わる感じで、すごいな……と思いました。

 

 

 竹中直人さんは、舞台慣れがすごいし、持ってくな~~~と思ました。キャスト見て、竹中さん舞台で観るの、かなり楽しみにしていました、ええ。いい意味でクセ強いんじゃ~~。また、観たいなあと思いました。

 

 

 あと、アンサンブルキャストの方がすごくよかった。ポップでキャッチで、楽しくなるような演技されていたし、歌詞の情報量がすごい面倒な歌(褒めてる)をあんなにも軽やかに歌うとはと感激していました。 

 

 今回の舞台、パンフレットを拝見するに、「歌が苦手」「歌は初めて」と仰っている方が少なからず居て、今回のキャスティングは、キャラクターの雰囲気だったりを重視して行ったのだろうなと思ったのだけれども、それ、すごく大正解……という舞台だった。とても楽しかった~~~~~~~。

 

関ジャニのメンバーや嵐の相葉さんも観劇されたようで、アイドルの方があれをどう解釈したかめちゃくちゃ知りたい。気になる

 

 

「何でもやるのがジャニーズ」と云った横山さん、本当、何でもがむしゃらに挑戦してかっこよかった! 荒んでいる私でも「現実頑張らなくては……」と後ろ向きな人間でも鼓舞してくれるアイドル、本当アイドル。挑戦する姿は美しい。私もつまらない現実を頑張って生きるよ……

 

 

安田さんも「俺節」、大倉さんも「蜘蛛女のキス」というどちらもこれまた高度なことが求められそうな舞台を同時期にやっているの本当に純粋にすごいな……かっけえな……と思います。お金とチケットの関係上、行けないけれど、陰から応援しております……。色々と大変かと思いますが、ご自愛くださいませ……

 

アイドルと云う最高に熱いジレッタ、最高にゾクゾクするジレッタが存在する現実ありがとう……。今日も今日とて頑張ります……

 

 

『花・虞美人』2017年4月16日午後公演

「花・虞美人」舞台公演、全公演終了、お疲れ様でした!!!

 

初・凰稀かなめ様、拝見してきましたーーーーーーーーーーーーーーーーーー。

 

初・宝塚の時にも書いたのですが、

 

tureduure.hatenadiary.jp

 

 

かなめさんのことは、一目惚れです、ええ。

2014年の「嵐にしやがれ」に宙組の方々がゲストで来られた際に、白いスーツを着られていたかなめさんを拝見して、「なんや、この美しい人は……」とたまげましたよね,

ええ。

 

嵐にしやがれ」の中で行われたショー内で、松本潤さんと凰稀かなめさんが踊られていたシーンとか、美しさの極みすぎて、絵画のごとく保存したい感じでしたねえ、ええ。

 

まあでも正直、キレイな人だなぁ、くらいだったんです、最初は。

そこから、NHKの宝塚100周年の各組トップ男役にスポットを当てた番組を観て、「このストイックさ、どこかに覚えがあるぞ……潤くんや……」となりまして、密かにファンをさせていただいてたのですが、何分お金もないし、取り方も分からないし、で拝見できぬまま、かなめさん卒業されて…。

 

かなめさん生で見たいなぁ……と思っていたところに、凰稀かなめ退団初主演「花・虞美人」のお知らせ……。地元もあって、これは行くしか…!と、速攻チケットを取りましたよね……ええ。

 

結論から言うと、凰稀かなめ様、本当に美しくて、可憐でしなやかさがあって、可愛らしくてかっこよくて、最高でした……。(無意識に「様」をつけたくなる、あの感じはなんでしょうね…美は暴力ですね……)歌も可愛らしい声だし、舞もしなやかに伸びる手足がしなやかに動いていて、「ああ、絶世の美女や……」ってなりましたわ、へえ。また、かなめさんの舞台観たいなぁと思いました。

 

物語としても、とても興味深かったので、私のチキン脳で感じた感想を書いておきます。

と言っても、私の拙い感想など何の意味も持たないですが……笑 自己満足です。

 

 

 

舞台『花虞美人』のキャラクターのベースは、史実(『三国志』)を基にしていて、物語は完全オリジナルでした。でも、「あったかも知れない世界線」として、とても残酷かつ魅力的なものでした。

 

www.hana-gubijin.jp

 

【あらすじ】

真実の愛か、重い恩義か。ふたりの男に愛され、選んだのは……美しい娘・虞姫と、青年・劉邦は、永遠の愛を誓い合う。だが・・・。幸せの絶頂だった結婚前夜、秦の始皇帝の軍が村を襲い、虞姫は連れ去られてしまう。劉邦は決死の覚悟で虞姫を救いに行くも、すでに虞姫の姿は無い・・・。引き裂かれる二人・・・。そこに現れる一人の男 項羽……。別れ・復讐、そして愛。はたして虞姫の運命は・・・。中国では、有名な「項羽と劉邦」の物語に基づき虞姫にスポットをあてて描いた新しいストーリー。(公式HPより)

 

以下、私の簡単な所感。

 

・赤と青と、紫で色分けされた項羽軍と劉邦軍と、秦王朝

 キャラクターが多い物語において、誰がどのキャラクターか識別できるというのって、大事だと思うんですね。あるいは、物語の中で「敵」「味方」がはっきりしていた方が見やすいものもあると思います。

この舞台では、衣装の色・さらには照明によって、項羽軍か劉邦軍かというのが、一目瞭然になっていました。歌舞伎の隈取りではないけど、可視化されていて、観ていてわかりやすかったです。趙高がずっと紫を纏っていたのもそういうことだろうし、姫が紫の中に橙の着物を着ていたのも、そういうことだと解釈しました。

 

項羽軍 ― 青(冷徹なイメージを付与?)

劉邦軍 ― 赤(情熱的なイメージを付与?)

・王朝 ― 紫(高貴さ、ミステリアスさ、傲慢さ…を付与?)

 

衣装の変化が印象的だったのは、子期と、何と言っても虞姫です。

 

子期は虞美人の弟で、今風に言えばかなりのシスコンです(笑)まあ、孔子の教えなんかでも家族が一義だったりしますから、そう一義的にとらえては失礼でしょうが……。

で、その子期、最初は姉の無念を晴らすため(姉は殺されたものと判断したので)、また尊敬する義兄(となるはずだった)の劉邦のため、劉邦側についていました。その時は勿論、赤い衣装です。そこから、変遷を経て、かつての盟友だった劉邦軍と合いまみえた時は、青っぽくはあるんだけど、土まみれた農民の服といった感じの衣装でした。子期にとって、一番に大切だったのは、お姉様である虞姫で、でも、結局、自分のかつての仲間への後ろめたさみたいなものもあって……。基本心優しい少年と青年と過渡期の人なので、見ていて切なくなりました。

 

そして、虞姫。虞姫は、最初華やかなピンクの衣装で登場します。結婚式では、「赤」の着物を着るつもりでした。ところが強奪されて、秦の始皇帝の相手をさせられます。その時は、「白」でした。(ここでは、「されてもなお、美しい姫」というのが、衣装と現状との対比で表出してきたと思います。)そして、項羽に心を許していく中で、水色の衣装に代わります。でも、この水色の衣装、袖には、あの日のピンク色が残っているのです。項羽に心を許しながらも、心から劉邦が消えない様が、衣装によって見事に示されている様に、感動しました。そして、舞台の最後のシーンは、あるはずだった結婚式(あるいは夢の中)で、赤い衣装を着て終わります。その辺のところは、他にも語りたいところですが。

 

演出として、印象的だったのは、項羽の最後でしょうか。圧倒的劉邦軍有利を表すかのように、証明は基本的に「赤」だったのですけれど、項羽が刺される瞬間、雷に打たれるがごとく鮮明な青になっていて。強く激しい項羽の最後がとても印象付けられるような演出でした。あと、項羽最後のシーンだけ、階段を移動させて、「四面楚歌」の状態を舞台上に作ったのも、なるほどな、と思った。シンプルな階段ゆえ、効果的に使われていたなと思いました。

 

 

 

・愛から始まった劉邦と愛で終わった項羽

劉邦は殺された(と思っていた)虞姫の弔い合戦として、戦いを始めます。「愛」が起因となって、戦いを始めるのです。そこから「仲間のため」という理由づけも増えていくのですが、項羽は権力のために戦っていたものが、「愛」を知って、愛のもとに死んでいくのです。この対比がとても良いなと思いました。

 

 

 

 

・宦官としての趙高

趙高は、元々王朝側の人間で、虞姫と共に項羽軍に入っても、実は王朝のスパイだったわけですよ。でも、趙高は、心優しい虞姫と触れ合うなかで、虞姫のことが人間的に好きになるわけですよ。その流れがとてもよかった。

趙高は、宦官であることのキャラ付けとして、「オネエ言葉」を話すキャラクターだったんです。最初、それがすごい違和感で、物語の中で浮いている存在だなぁ……と思って見てたんですね。ところが、物語が進むにつれて、キャラクターが不思議なまでに物語に溶けていったんです。趙高が違和感だと思ってみていたのに、最後には趙高の気持ちが伝播してきたんです。演者さんの力によるところが大きいと思うので、本当スゴイなと思いました。

 

 

 

高橋由美子さんの妖力

高橋さん、私のなかでショムニで、歌の印象無かったのですね…。とても、歌が良かった。この物語のなかで、王朝側の呂雉は、「自分が男なら権力を持って頂点となりたかった人」なんですよね。呂雉はとても賢くて、言うならば紫式部のように、「お前が男だったらなぁ」とか言われていたと思うんですよ、ええ。でも、女だからこそのやり方で権力を握ろうとしたんです。強くて毒々しくて、弱くて強い呂雉が描かれていてとてもよかったです。

 

 

 

ヒナゲシの花の効果

ミュージカル曲内でもヒナゲシ(虞美人草)は歌われていたのだけれど、

ヒナゲシの花が随所随所で良い効果をもたらしていた。

ヒナゲシ花言葉は、

  • 恋の予感
  • いたわり
  • 思いやり
  • 陽気で優しい
  • 忍耐
  • 妄想
  • 豊饒

 

といった、意味があるようだけれども、そのどれもが物語内に溶けていて、とてもよかったです。

 

・虞姫の最期

純潔が尊ばれる時代、始皇帝に手駒にされて、劉邦に顔向けできないと劉邦のもとに帰らなかった虞姫。強くて弱い項羽と生活するうちに、項羽にも愛情を持つように……。でも、その愛情は、劉邦に抱いたそれとは異なっていて、劉邦に抱く感情が激しさを伴う感情が高ぶるものだとしたら、項羽に抱くそれは共感性からくる、感情を安定させるものだったと思うのです。結局、虞姫は結局、項羽の側につくことを決め、そこで強く生きようとした。そして、項羽がなくなって、劉邦と一緒に穏やかな暮らしができる…となったところで、自らを殺したのです。

虞姫の死は、自殺、というよりはかつての劉邦、思い出の中の劉邦と心中した、というように感じました。愛に生き、愛に死んだ美しい姫が浮かびあがってきていました。

最後に訪れるはずだった、劉邦の結婚式のシーンで終わります。赤い服を着た虞姫と、その隣に寄り添う劉邦、ああ、切ないな、美しいな……、といった感じでした。

 

 

全体として、可愛いかなめさんだったのですが、カーテンコール後に出てきてくださった際に、劉邦役のユナクさんをエスコートしていて、かなめさん、男役が出てる、かっこいい……ユナクさん、かわいい…ってなりました(笑)

 

 

ああ、舞台よかったなぁ……。かなめさん、また拝見したいなぁ……という気持ちと、

 

松本潤にも、舞台をください……(松本さん、絶対、やりたいと思うのだよな……。舞台観劇の噂もよく聞くし、ああいう熱いの大好きそう……。2009年の舞台はチケットを取るすべがなかったので観に行けなかったので、今更に鬼倍率だろうけど、良い舞台観るたびに、日に日に観たい欲が加速していく……)って、なってるから、もはやアホですよね、ええ。(笑)

 

来月にも、再来月にも、別ジャンルの舞台観劇予定があるので、とても楽しみです。

 

 

エンタメは、

 

SAIFU IS HARD だけど HAPPY

 

ですわ、本当。これからも、楽しんでいけたらな、と思います。

そのためにも、健康に生きよう……。

 

イッツマイソウル(「関ジャニ’sエイターテイメント」2016年12月22日公演)

はあ~~!参戦してから、1か月近く経ってももうた…。

気づけば今日は、オーラス。お疲れ様です。

今日のライブも無事成功して、メンバーがおいしいお酒にありつけるといいですねえ、ええ。次の日も忙しいやだろうけど。

 

まあそんなわけで(どんなわけで)

エイターテイメント、12月22日、行って参りましたよ、ええ。

12月22日に気持ちの焦点を120%当てに行っていたのに、18日に

あり得ない幸せのチケット手に入れて、堪能してしまったものだから、

感情迷子になっていましたが、結果、とても楽しいツアーでした。

 

 

チキン脳なので、レポなどは出来ないので、超主観感想ブログです。

楽しかったを保存しておくための自己満記録なので、悪しからず。

 

印象に残ったことを徒然なるままに日くらしパソコンにむかいて書いております。

 

 

 

・私の中の8UPPERSコンプレックスについて

私、アイドルだったりとか、好きなものに対して、「今がその時だったんだ」と自分を納得させるタイプなんですが、8UPPERSだけは、DVD観るたび、時を駆ける少女(最早少女ではない)したい欲求に駆られるんですよ……(実際、戻れたとしても、FCには入れてなかったし、そもそも大学受験生だったから入っていても余裕はなかったかもしれないけれど…w)

 

このゾクゾクが止まらない感じ、いいなぁ……、たまらんのう……

と思っていたから、中村哲平さんがOP映像監督したという前情報を聞いて、楽しみで仕方なかったんです……。

 

で、結果、めちゃめちゃかっこいいOP映像過ぎて死んだ……

ハイヒール姐さん・宮根さんとか、麺づくりとか、ああ、なるほど

そう来たか!!みたいなんが、とても楽しかったし。

エイトレンジャーのくだりで、OP映像をセルフパロするところ、とてもセンスいいな…と思いました、ええ。

中村監督の映像と「ブリュレ」「浮世踊リビト」「Baby Baby」聴けたのは、よかったなあ…と。まあ、この先たぶん一生、言い続けるんでしょうけれども…(笑)

 

 

・「NOROSHI」の2回の意味

「NOROSHI」は初聴きから、ああもうこれ、好きって感じだったんですけれども、PV観て、例外なく、好き………ってなりましたよね、ええ。和装強すぎる。

「NOROSHI」という名からしても、最初に持ってくるだろうな~~

最初に持ってきてほしいな~~~と思いながら聴いていました。

 

そんな感じで、楽しみしかない状態だったのですが、1番最初にアリーナとスタンドの間を動物柄のコートを着て、闊歩しての登場…………。強めすぎる……!!ズルすぎる!!かっこいい!!

けど、バンドで見たかったな~からの、本編最後の「NOROSHI」!!いやぁ、参ったネ!

「NOROSHI」って、狼煙のことでないですか。狼煙とは「物を焼くことで煙を上げ、それを離れたところから確認することによって、情報を伝達する手段」のことで、

狼煙を上げる理由として、『大きなきっかけとなる行動を起こす』区切りの合図としての意味があるわけでして、物語の最初と最後を告げる狼煙は最高にクールだと思いました。

 

終わりのNOROSHIでは火を使った演出もあって、それも上がった…。「火」には、そもそもそれ自体が「狼煙」という意味もあって、それを効果的に使っているなと思いました。

 

 

・「Tokyo holic」最高かよ……

「○○だから、実質タダ」というキラーフレーズ、結構好きなんですけど、私の中で、「Tokyo holic」はこれ聴けたから、実質タダだったわ……という曲でしたわ……。

シングルCDの特典DVDに特別セッションをつけて、メンバー達が一から音を作っているところを白黒で撮って。それだけでワクワクで、

インストとして聴けるの楽しみにしてたのに、

歌詞付けてきたか!!それも、東京中毒!!

バンドで演奏される東京をdisる歌詞に、羨望する歌詞に、

酔いしれる歌詞に、まあ痺れたよね。

DVDで渋谷さんがもうちょっとパンチ付けたらおもしろくなるというようなことをおっしゃっていたと記憶しているのだけど、色の付け方最高かよ……と思った。

 

 

 

・「Black of night」について

これもまあ、実質タダ案件でしたよ、ええ……。安田さん、一体何者?と問いただしたくなるよね……。乙女と漢と天才安田、って感じですよ、ええ…。

 

まぁ、これ見て強く思うのはさ、エイト踊れるじゃんよ…もっと踊ってくれてもええんよ…?(小声)ってことなんですけどね…。

勿論、どんどん素晴らしくなるバンド演奏も好きだし、何なら、惹かれ具合は私はバンドの方だったりするんだけど、ダンスする彼等も大好きなんですよね………。

 

 以前(2014)、少年プレミアムでアルバムを聴いた亀梨さんが「関ジャニさんこそ、THEジャニーズ」とおっしゃっていて、それこそ、ジャニーズの「何でもやる(出来る)」の精神の真骨頂ってところで使っていたと思うし私はそういう解釈で受け取ったんだけど、だからこそ、

観たいエイトと実際のエイトに齟齬が生じている人が少なからずいるのかな…と感じていて、エイトが主にやりたいことと、ファンが求めることのフラストレーションみたいなものが生じているなと思っていて。

 

「関西の陽気なおにいちゃんたち」のお面をかぶっているから、そう大きく言及されないけど、エイトって結構何でもできて、それゆえ、求めてしまうみたいなところはあるよなあ……と。

まぁ、だからこそ、観れると思ってなかった景色も見せてくれるというところもあるんだろうけど…。難しいバランス……。

 

 

 

セトリについて

個人的には、とても楽しかった。楽しかったんだけど、エイターテイメントと言う割に最近の曲ばっかりだったし、個人的にエイトを語る上で大事だと思う「LIFE〜目の前の向こうへ〜」が無かったのも少しだけ寂しかったし(ここ数年セトリにあるから、曲として無いのは別に良いんだけど、今回のテーマ的には欲しかったかなと思った)(超小声)

 

なんか、こういう思考になるのは、ほぼデビュー時から応援してる、愛の深い幼馴染エイターのせい(おかげ?)や……。私の師匠………。

 

 

360度ステージについて

私は今回アリーナでとても堪能できたけど、これ、皆が満足かっていったら、ステージ構成微妙かもな…って入って思った。

 

最初は近さを売りにしててもよかったと思うんだけれども、君たちもうそんなフェーズじゃないんだぜ、君たちはもっと上までいけるんじゃないか…ってなんか、そんなことを考えたり考えなかったりするんですよね。

 

物理的距離よりも精神的距離を求めるフェーズに入っていいと思うんだけどな…。

私はまだ浅いから、去年のコンサート天井席でもめちゃ楽しかったけど、モヤモヤする部分もあったから、ずっと応援している方はもっとだろうな…みたいに感じてさ……。

ド新規が何言っとんねん‼︎って感じだけど……。

 

 ユニットについて

えー、これはもう渋谷・横山ペアの優勝。

素敵な歌詞にトンチキな衣装。

これぞ、ジャニーズのトンチキといった具合で、感情めちゃくちゃだった。

横山さん、体鍛えだした途端、脱ぎたがりなの最高にジャニーズで、卑怯………。

 

錦戸・大倉ペアは絶妙に艶めかしくて、うわわわわわ…………ってなったよね。tornの艶めかしさは飾っておきたくなるよね…。←

錦戸さん側だったので、手のねじりとか腰つきとかもう綺麗で、美しい芸術……ってなって た。

 

丸山・安田ペアは何というか星の輝きというか儚さが似合うよな…………。話すと絶妙にアホっぽいペアだけど(おい)、歌うと儚さが似合う美しさを伴って存在する感じがある……。

 

村上さんは、タカツキング曲かっこよすぎて、ダンサー引き連れて踊ってる感じがキングで強すぎた……。これ以上はないだろうから、キングを村上さんに戻してくだされ……(小声)

 

 

 

 

 

MCトーク内容

これは全体の話じゃなく、22日の話だけど、12月22日のMCトークが競馬と宝くじなの、リアル30代だなと…、これ好み分かれそうだなと思って聞いてた(笑)

10億当たったらどうする?というわりとファンタジーな話に途中から上手く方向転換したけど、トークテーマとしてそういうリアルマネーの話どうなのかなとも思った(笑)エイトっぽくはあるが(笑)

個人的には、結構興味深い好きな話だけど、別日のメンバーのワチャワチャエピソード聞いて、それ!ともなった(笑)

まぁ、何話してくれても楽しいけど。

 

 

仕事人・錦戸さん

アンコール後の錦戸さん、スタッフさんにさらっと何か渡してから(一瞬で見えなかった)、アリーナに手を振ったのち、暫くの間、5階席の方を中心に客席全体を凝視していたのだけれども、真剣に雰囲気や温度感を確認していた様子で、結構プロデューサー気質だなと思った。

かなり久々にアリーナ入って、きちんと上の方見渡してみたんだけど、普通に5階席の人が何してるか見えるんだよね。

顔が細かく見えるわけじゃないからあれだけど、楽しんでるかそうじゃないかはめちゃくちゃ分かる。なにやってるか、すごい分かったもの…。

だから強ち、後ろ見えてるよ〜〜ってのは嘘じゃないなと思った(笑)

じっと見つめてた錦戸さんは何を思ったんだろう……。

 

 

 

 

言いたいことは色々あるけど、10年選手の幼馴染も、何だかんだエイトが大好きで、惚れたもんだから仕方ない〜で、「同じ空がどう見えるかは心の角度次第だから」ってことなんだな…と思います。

昔から追えてなかったことをほんの少し悔しく思いながら、今の彼等の煌めきを存分に目に焼き付けてやろうと思います。

 

 

どんどん大きくなっていく関ジャニ∞ワクワクしながら幼馴染共々、追っていきたいいと思います。そのためにも、クロニクル全国放送してください……(別件)

 

 

ああ、会いたいと会えないのバランス 僕のエネルギーだわ…………。

 

 

 

目まぐるしくまわる日々の中で (嵐「Are You Happy?」2016年12月18日公演)

奇跡的に「Are You Happy?」名古屋3日目に行ってきました。

当然のように外れて、けれども、アルバムは傷口に塩を塗るように聞いて、初回のDVDをじっくりと堪能して、

 

(……Are You Happy?かって? HAPPYだよ、このやろう……。色んな顔を見せてくれてありがとう…。嵐は私のアイドルさ~みんな大好きだぜ~[愛を叫べBGM])

 

 

となっていたのですが、急に舞い込んだ1通のメール……。

それを申し込みましてですね……。そう、制作解放席がまさかの当選…。

頭の中、パルプンテでしたよ、ええ。

というわけで、数日前に急遽参戦が決まり、行って参りました。

 

 

前回のPerfumeちゃんのブログを書くのが楽しかったので、セトリなど丁寧に書くのでなく、ポエミーに書き綴っていこうと思います。何回か、セトリとかで書いてみたけれど、チキン脳な私の文章はあまり意味がないし、DVD観ればわかることばかり書き綴っていたので(笑) 

 

印象に残った部分なんかを徒然と書き綴っていきたいと思います。(完全自己満足)

 

 

・最初の映像

白黒の、メイキング映像で、とても、オフ感のある映像。

特典映像感のある感じで、今回のツアーのコンセプトだったり、準備風景だったり、過去の映像だったりが、写し出されていた。

白黒にしたら、おしゃれになる感じ、何だろうね、例外なくお洒落な抜け感のある感じになっていて、ズルかった……。わりと、長めの映像だった印象。

 

 

 

・最初の曲のかなり長めの前奏からの嵐登場

映像が長めだったからか、オーケストラの前奏もいつもより長めだった印象。

たしかに、映像終わっていきなり登場するよりも、前奏を長めに演奏した形のほうが、盛り上がり方が段違いに良いだろうなと。

「カウントダウン」の楽しさみたいなものですよね…。(まぁ、「カウントダウン」という単語から導き出される印象は違うような気もしますが…(笑) )

そして、1曲目「人生はまるでカーニバル 気づけば祭りのあと 愛して愛されてFall ふたつとないアトラクション」「人生は夢のカーニバル 手に汗握る大激闘 追われて追い抜いてFall ふたつとないシーソーゲーム」と来る、強気感……! 期待しかない感…!! 「人生」と書いて「コンサート」と読む感じですか…? と、アルバム聴いている時には、あまり感じなかった感情が芽生えたました。

 

 

 

 

 

・「DRIVE」の物語性

今回のアルバムでは、メンバーそれぞれが「HAPPY」をテーマに曲選びから何からプロデュースしているようですが、この曲は、松本潤さんのプロデュース曲に合わせた演出、物語過ぎてつらい……。

この曲、最初聴いた段階では、お洒落なカフェで流れてそうな曲だな(失礼)みたいな

印象しかなかったのですが、ごめん……、私が間違ってた……、、、と

考えを改めさせられましたね、ぇぇ……。

 

特に「季節外れの打ち上げ花火」と「地上はジオラマのよう」の部分ですかね。

やられたぜ、ちくしょう……みたいなとこ、ありましたねえ、ええ。ファンライトの光で景色作られたら、もう、やられた…と。人間プロジェクションマッピングみたいな

感覚でしたよ、ええ……。

 

あと、「いつもの面子で相も変わらずのWeekendd バカな話も笑って泣いて連携もOK」という台詞が最高に生かされる演出だったの、これまた、やられた……って、

思ったよね……。というのも、車型の小さいトロッコに5人全員乗って、外周を回るという、まあ、オタクほいほいなやつですよ…!

しかも、乗る位置よ……。SexyZoneの菊池風磨くんも言及していたようですが、席順最高に萌えが詰まっていた……。

運転席が松本潤、助手席が櫻井翔、で、大野智相葉雅紀二宮和也(敬称略)というね!! 翔潤に、伏兵トリオ…!!

スタイリッシュな翔潤に、わちゃわちゃかわいい伏兵…最高に眼福……。

 

運転席が左側で外車仕様なのも最高にムカつくし、スクリーンのカメラ、翔さんの撮った画像の粗めな感じの「プライベート感」も最高かよ……、と、あの瞬間、「最高」という語彙しかこの世に存在しないかと思ったよね……。

 

 

 

・ ショウ・サクライのスタイリッシュ感

これ、外見もなんですけれど、内面で、相変わらず、スタイリッシュ翔だなと感じたの部分がちょいちょい有って。

1つは、MCの時に「DRIVE」の演出で、車型のトロッコ(?)に乗っている時に、大野さんがファンサ・マシーンになっていた、っていう報告を受けた場面で、二宮さんか誰かが、翔さん気づいてなかった?みたいに振ったときに、「それは後ろ側のバイブスだから。(笑)」と返した部分。

 

もう一つは、相葉さんが曲の前に「誰か、おならしなかった?(笑)」って尋ねた場面で、「櫻井・松本組は、フローラルの香りだから~~」と答えたところ! 「バイブス」とか「フローラル」と言った単語が、さらっと息をするように出るあたり、スタイリッシュ翔だわ……と思った次第です。

 

 

 

・「青春ブギ」好き……

相葉さん監修のこの曲。この曲は、アルバムで聴いた段階から、この昭和歌謡感好きだな、コンサート楽しそうだなと思ってた曲で、まぁ、期待を裏切らず、最高に楽しかった。

相葉さんのナレーションから物語が始まる……。

恋愛が成就した者だけが卒業できる「失恋リハビリ道場」でいつまで経っても卒業できない、モテない男5人……。

「愛の釣り人大野さん」「恋文の翔」「お部屋の和」「ドMJ」そして、「熱血の相葉」……。

一キャラのっているの大好きな私にとってはたまらん……。

そして、学ランなのも、とてもたまらん……。可愛かった……。

相葉さんにスタンディングオベーションだわ……。

 

 

 

・照明がすごい件

あのー、これ、本当にあった話なんですけれど、ムビステからね…

照明が!! ニョキっと出てきたんですよ!!「Iseek」の時にミラーボールとして…!照明が出てきて、上下し出したのを見て、おお…ムビステはネクストステージへ……と思いましたねえ、ぇぇ。

 

あと、花道として使っていた、花道だとしか思っていなかったところから、

ニョキっと照明が出てきた時も、……やられた…と思った。

花道が、「舞台」になる。この魅せ方、最高だなと思った。

 

 

 

・動線が素晴らしく考えられている。

今回、私は所謂見切れ席だったのですが、そこから見てて、誰が一番来た席だったんだろうと考えたら、……皆平等に来てたなぁ…と。(これと似たようなこと、エイトでも思ったんだけど、また、エイトの感想は別に更新しよう…)

で、感想を漁っている時に、同じようなことを書いている方が居て、それって、

とてもすごいプロフェッショナルなことだなあと……。動線とか、立ち位置とか、

一緒のほうが覚えやすいに決まっているじゃないですか。だけど、そこで、

緻密に計算して、回ったら、誰のファンにも満足してもらえるものになるじゃないですか。それって、本当すごいなあと……。尊敬しかないわ……。

 

 

 

・見切れ席/上のほーの構い方うまさよ……

去年は上のほーで入って、照明の素晴らしさと、上のほーをめちゃくちゃ気遣ってくれるメンバー(特に翔さん)にありがてえな……と思っていたのですが、

今年、見切れ席で入って、トロッコの乗り降りで見切れゾーンを指さしてくれること多いな~~~と。見切れ席、メインステージだと、ステージ前方でのパフォーマンスしか見れないところもあったから、たまに置いてけぼり感、感じてたりしたんだけど、その辺のタイミングでトロッコとか入って絶妙だよな~~と思った。

特に、相葉さん、「Love so sweet」の終わるタイミングで見切れ席にバーン♡と指さし…。

あれ、超絶愛しすぎたし、あの瞬間、辺り一帯が相葉さんに心もってかれたよね、ええ…。とても、うまいな……って思いやした。

 

 

 

・こんな好きな人に出会う季節二度とない…からこそ……

こんだけ称賛したこと書いて何言ってんんだって感じなんですけど、

翔さんと松本さんがセトリネタバレするから、初日以降の驚きが少ない…と

雑誌で語っていたようですが、……それ、最近のライブが殆ど アルバム曲+定番曲だから、単純に驚きが少ないだけや……!!(小声)

 

同じ曲でも演出でとても楽しませてくれるし、定番曲には定番曲たる所以もあるし(盛り上がりの一助になっている曲も多数だし)、それを否定する気は毛頭ないんだけど、

要は、1曲でも最近歌ってない曲を入れたら、それだけで驚きが違いますよ!!ってことですよ……!!2012、2013でファンの人気曲のデータもあるでしょうし(ただし、その当時の新曲が1位2位なあたり完全なる人気曲投票ではないけれど)、お手振り曲でも、あのなんか、タワーみたいなんに乗って歌う時でも構わないんで……!

と、少し思った私なのでした。

でも、メドレーのお得感も好き。福袋みたいなお得感と多幸感ある……。

結局、楽しければイッツオールライトみたいなところはある…笑

講釈垂れるクソ新規でごめんなさい……。 

 

 

 

・Daylightの余韻

Daylight、正直、最初聴いたとき、ああ、これコンサート映えしない曲だな…

と思ったんですよ。両A面で発売だった「Iseek」はとてもキャッチーだし、映えるから、ちょっと印象薄かったのもある。

翔さんにラップ依頼したのも、メロディーだけではコンサート演出としてのパンチが弱いなというところもあっただろうし。

 

でも、PVの世界観が素敵で、印象変わって頻繁に聴くようになって、ああ、この曲、すごくスルメ曲で、優しい曲だな…と。

1番好きな曲ってわけでないけれど、楽しいコンサートの最後に、沁みる感じの1曲でした。

 

「いつかそう ここに帰ってくる 今よりも明日を見てるから」って嵐に歌われちゃ、

頑張って徳を積んでまたここへ来たいと思うじゃないですか…。

アイドルは明日への希望ですよ、ええ…。

 

 

 

 

 

 今回、「大人な嵐」というか、今の嵐だからできる、余裕のある、引き算のできているライブだった。前へ前へと進んできた嵐が、一度立ち止まって、今の自分達にできること、今の自分達にできることを披露してみようというか。

もちろん、いろんなところ挑戦的でゾクゾクもした、とても楽しいライブだった。

「Are you HAPPY?」の質問に、「Yes.I am very happy! 」と即答できるライブだった。見えなかった部分も多いから、DVDが既にほしい。

 

これからも、新しい景色見せてください。楽しみにしてます。